草軽のホト105〜109 「草軽シリーズ」の草軽のデキに続く製品は「ホト」です。 緩急無蓋車というのはアーモンドグリコのようなもので、「ひと粒で二度美味しい(例えが古くて歳が分かっちゃいますネ)」存在。 積荷で楽しめるし、この勤務環境を全く度外視したような車掌室の面白さでも楽しめる、そんな車両です(^^♪。 そんな魅力あふれる「草軽のホト」の楽しさを、この組立講座から感じ取って頂ければ幸いです。 第1回 1.妻板に補強板を半田付けします。 エッチングヌキのものはランナーに付いたままの状態で裏側に半田メッキをしておき、アングル状になったロストワックスも、ヤスリでひと舐めしてから半田メッキをしておくと半田の流れが良いでしょう。 そして妻板の内側にも補強板を付けておきますが、外側のアングルは下側に3mmほど伸ばしておき、ニッパーでカットしておきます。 どの補強板も板の継ぎ目にリベットがくるようにするのがポイントです。 キャブの前後妻板はR部分をヤスリで仕上げておきます。 2.ドアーはドアー枠と合わせて半田付けしておき、丸穴のないキャブ妻板とコの字型に組み合わせますが、妻板の裾は0.5mm上に上がるように組み合わせます。妻板の板厚が見える組み合わせ方です。 見本ではうっかりツライチに組み合わせてしまい、後で苦労して修正したのですが、大きな床板がその板厚ですから、これを治具にしても良いでしょう。 そしてキャブ床板を妻板の下面と合わせて(つまりドアーの下面よりも0.5mm上げて)半田付けします。 3.ハンドブレーキカバーの小穴はφ0.5のドリルで1mmほどサラっておき、ランナーも必要最小限でカットして、ブレーキ軸を半田付けしてから妻板に半田付けします。 それからブレーキ軸の先にブレーキテコを半田付けしますが、これも一応φ0.5のドリルでサラっておき、上の面をヤスリで舐めておくと半田が流れやすいでしょう。 つまり、基本的にロストワックスを半田付けする場合には、ヤスリでひと舐めするか、キサゲ刷毛で磨いておくと半田の流れが良くなる、と覚えておいて下さい。 この妻板をさっきの「コの字」と組み合わせますが、ドアーの上面合わせです。これも妻板の板厚が見える組み合わせ方です。 その後でドアー枠の穴をφ0.4のドリルでサラっておき、テスリを半田付けします。 4.屋根板に妻板を半田付けします。屋根板の板厚が見える組み合わせ方ですが、内側に半田が多いとキャブと組み合わせたときに不都合ですから、少ない半田で綺麗に付けるように留意しましょう。 ここでキャブに屋根板を乗せてみます。アングル状の補強板の上の一部を少しヤスった方が良いと思います。横から見て屋根が斜めになっていたら、妻板のR部分をヤスって水平になるようにします。 この屋根板は塗装後に接着します。 第2回 1.床板にボルスターを半田付けしてから、長孔のない方にエンドビームを半田付けします。 それから荷台のアオリ戸をこれに合わせて半田付けしますが、半田を流すのは3か所程度でも良いでしょう。 荷台の妻板も半田付けして、アングルの下面を仕上げておきます。 2.その後でもう一方のエンドビームを半田付けしますが、カプラーの根元の四角い板と床板との間にキャブ妻板が入りますので、それを考慮しておきます。 台車の軸穴には軸受を瞬間接着剤で接着しておきます。 3.これで工作はオシマイです。下まわりとキャブとを1.4mmビスで止めてみましょう。 アオリ戸のように長くて大きなロストワックスは、肌に細かい気泡によるブツブツが出やすいので、紙ヤスリなどで綺麗に整えておきましょう。 第3回 1.塗装に掛かります。塗装する総ての部品をMWC-53 MWプライマーで下塗りしてからMWC-02 ブラックで塗ります。 黒一色ですとメリハリがないので、MWC-17 ウェザリンググレーで軽くウェザリングをしてから、タミヤのウェザリングマスターでお化粧をしておきます。 2.台車は車輪を組み込みながら1.4mmビスでマクラバリに止め、更にコイルスプリングを介したセンターピンで床板に止めます。 キャブには窓ガラスをプラ板などから切り出して貼り、屋根板をごく少量のエポキシ系接着剤で接着します。これを1.4mmビスで床板に止めて出来上がりです。 草軽においてホトの用途は硫黄を運ぶことでしたので、沼尻のセタ用硫黄を乗せてみました。 この硫黄はWMC-53 MWプライマーで塗ると質感も色合いもちょうど良い感じになります。 |