あけまして、おめでとうございます。 毎年恒例の「大風呂敷」を広げる候となりました。 さて、去年はお陰様で創業30周年を迎えることができ、これもひとえにお得意様方のお蔭と感謝しております。 そこで今年は「温故知新」の年にしてみようと考えました。 お得意様方の年齢層は幅広く、20代の方もいらっしゃれば70代の方もいらっしゃいます。 働き盛りでしかも子育て真っ最中で、その頃に発売された製品は欲しくても手が出なかったけれど、今になってみるとオークションで高値がついていても欲しい、そんな声をよく聞きます。 確かにラインナップの中には一度しか製造されなかったものが多く、例え一度再生産をされても数が少なかったためにアッという間に予約完売になってしまった製品もあります。 ボクもこの1月には70歳になり、いつまで仕事ができるか分からないような歳になりました。 この再生産のラインナップも恐らく次回はないものと思って頂いて結構だと思いますので、この機会をお見逃しなきよう宜しくお願い致します。 そしてまた来年からは新しい気持ちで前に進みたいと考えております。 もちろん再生産品だけではなく去年からの「積み残し」の製品も中には入っております。これらを組み合わせながら今年は発売できたらと思っております。 いずれの製品も、ナローゲージでありながら「手にした時に、これぞブラスモデル!」と思わずニンマリしてしまうような、小さくても手応えのある逸品に仕上がっております。 なお、製品は総てHOeで、製品の前の番号は必ずしも発売順ではありません。 リンク先の旧製品の価格は発売当時のもので、今回の価格ではございません。 (赤文字の部分は、クリックすると該当ページにジャンプします) 1.木曽のロータリーDL No.120 2.上松のE型貨車(No.1〜3) 3.木曽の大型B型客車V 4.木曽のB型客車U 5.問寒別の泰和製5tDLU 6.問寒別の日本鉄道自動車製客車U 7.問寒別の有蓋貨車U 8.問寒別のミルクカーU 9.尾小屋のキハ1 10.尾小屋のキハ2 11.尾小屋のキハ3 12.井笠のホジ1〜3 13.井笠のホジ101〜102 14.沼尻のボハ6&7 15.沼尻のボハフ11 16.立山砂防の北陸製モーターカーV*12-10-2 17.千頭の酒井製5tDL*DB6 18.立山砂防の5tDLX*北陸製26-10-1〜4 19.松本製材のGL 20.仙北のハフ1410、仙北のハニフ1403 番外.書籍「簡易軌道写真帖U(仮題)」 1.木曽のロータリーDL No.120 2012年に創業20周年記念製品として発売された製品で、受注段階で完売になってしまったものです。 木曽森林鉄道において珍しい除雪機関車ですので、コレクションの中でもひときわ目立つ存在になるものと思います。 2.上松のE型貨車(No.1〜3) 2004年と2009年に製造した製品ですが、いずれも受注段階で完売になってしまいました。 「みやま号」と連結されて使用されることの多かった車両ですが、3両それぞれに扉のディテールが異なり、それを忠実に再現しております。 3.木曽の大型B型客車V 2000年に発売されたものを2004年に改良再生産しました。この製品も早い段階で完売になってしまいました。 当時の外観図はモノクロだったもので、「みやま号」用の客車と、王滝営林署の管轄のB13との色の違いが分かりにくなったのですが、これでハッキリ分かると思います。 B13は「王滝の大型B客No.14」と同様に明るい赤色をしています。 「みやま号」用の客車でも上松運輸管理署のB3は連絡員専用席部分を表す黄色い帯があるのは分かりやすい違いですが、このB13のみは車体裾の垂木がカバーされており、その他のB4・10・12・13・15・16もドアーの位置が違ったりしていて、変化に富んでいます。 王営B13の岩崎製後期型台車以外は日本農林機械製台車を履いていますので、これは新しい台車に履き替えて「V」として再生産する予定です。 4.木曽のB型客車U・遠山の客車U 2001年に発売されたものを2003年に「U」として改良再生産しました。その後2013年に再生産を致しましたが、スタンダードな車両だけに発売する度に早期に売り切れていた製品です。 その後木製の素材を使った「スーパーワーゲンシリーズ」の一環として「木曽のB型客車V」を発売しました。 この時には遠山森林鉄道のB型客車も含めて発売したのですが、今回はブラスモデルとして初めてこの「遠山」も含めて発売し、これに履かせている日本農林機械製台車が新しくなったことから、「木曽のB型客車U」「遠山の客車U」として製造することに致しました。 5.問寒別の泰和製5tDLU 1997年に発売されたものを2016年に改良再生産しました。この製品も早い段階で完売になってしまいました。 簡易軌道の機関車で凸型というのは珍しく、また、それゆえに「問寒別」を印象づけた機関車とも云えるでしょう。 6.問寒別の日本鉄道自動車製客車U 1997年に発売されたものを2017年に改良再生産しました。この製品の更新型は受注段階で完売になってしまいました。 当別線用として昭和25年に製造された木造車で、昭和31年に問寒別に移譲され、38から39年に掛けて鋼体化され、後に窓はHゴム化されました。 7.問寒別の有蓋貨車U 1997年に一度だけ発売した製品ですが、御要望があまりにも多いので改良製品として発売することにして、ただいま受注中です。 妻面に開いた窓が何とも異彩を放っている有蓋貨車ですが、その不気味な感じを再現しております。 8.問寒別のミルクカーU 1997年に一度だけ発売した製品ですが、御要望があまりにも多いので改良製品として発売することにして、ただいま受注中です。 同時に3Dで新しく製造する集乳缶積みセットも見逃せないアイテムですので、「浜中のミルクカー」等でも御使用下さい。 9.尾小屋のキハ1 2016年に一度発売しただけの製品で、これ以降次々と尾小屋シリーズを展開していくことになった製品です。 日車製の端正な車体に動力側が偏心した台車を履いた姿は、ディテール豊かな床下機器とともに魅力があふれています。 10.尾小屋のキハ2 2017年に一度発売しただけの製品で、何と云っても両端に荷物デッキを抱えたスタイルが魅力的です。 寅さんの映画にも出演したキハ2。このシーンのように集乳缶や自転車を積んでみては如何でしょうか? 11.尾小屋のキハ3 尾小屋の気動車は毎年1車種づつ発売していましたので、このキハ3は2018年に一度発売しただけの製品ですが、尾小屋の晩年には大活躍していた車両です。 モダンなボディーに揺れマクラの形状が特殊な台車を履いたこの車両。そのためだけに製造した床下機器も多数あり、なかなか充実した内容になっています。 12.井笠のホジ1〜3 2011年に一度発売しただけの製品で、晩年の井笠鉄道の顔だった気動車です。 この車両もギッシリと詰まった床下機器が充実しており、動力側が偏心した台車を履いた姿が何とも云えない魅力です。 13.井笠のホジ101〜102 2012年に一度発売しただけの製品で、ホジ1〜3の増備型にあたる車両です。 ホジ1〜3と異なる外観は運転席の窓が凹んでいない点で、よりスタイリッシュになりました。 14.沼尻のボハ6&7 2013年に一度発売しただけの製品で、深い屋根と小さな台車の組み合わせが特徴です。 一見似たような外観ですが、その違いを忠実に再現しております。 15.沼尻のボハフ11 2014年に一度発売しただけの製品で、大きく垂れ下がったドアー部分と、もっさりした屋根が特徴で、端面に目を移せば武骨なまでのエンドビームまわりが目を惹きます。 沼尻にしては珍しく箱型客車という点でも注目したいところです。 16.立山砂防の北陸製モーターカーV*12-10-2 数字で車両番号を表すようになって製造年度が分かり易くなったのですが、その数字が表すように平成12年度製のモーターカー。 このモーターカーの特徴は後妻面に大きな開き扉がある事で、担架をここから入れやすいように工夫されています。 屋根上には一時使われていたGPS装置の箱が載り、ルーフキャリアまで装備されています。 細かいハナシですが、モーターカーのドアは一見同じように見えても、大きさやドアハンドルの種類などが違い、車両ごとにロストワックスを作り直さなければならず、これを精密なロストワックスで作っているので「統一してくれよ!」と云いたくなってしまいます(^^ゞ。 17.千頭の酒井製5tDL*DB6 SLで有名な大井川鉄道の奥には千頭森林鉄道がありました。 そこには独特のカラーリングを施された機関車たちが活躍していて、いずれも東京営林局スタイルをしていました。 特徴はカラーリングのみならず、屋根上に乗せられたエアータンク、巨大な首振りカプラーなど枚挙に暇がありません。 数次に亘る「助六の酒井製5tDL」の技術を駆使して、この魅力的な機関車を製品化致します。 18.立山砂防の5tDLX*北陸製26-10-1〜4 この製品の発売は年を越してしまいましたが、1月中にはトータルキットを出荷できると思います。 19.松本製材のGL この製品の発売は年を越してしまいましたが、1月中にはトータルキットを出荷できると思います。 20.仙北のハフ1410、仙北のハニフ1403 この製品の発売は年を越してしまいましたが、2月にはトータルキットを出荷できると思います。 番外.書籍「簡易軌道写真帖U(仮題)」 1997年に出版をし「後世に残すべき良書」として国立国会図書館に保管されていながら、長い間絶版状態だったために中古市場では高値で取引されていた「写真帖」が装いも新たに出来上がります。 この25年間には新たに発掘された写真も多数あることから、単に再版ということではなく、全く新しい写真集として編集をしなおしております。 札幌駅からC55の牽く「急行利尻」に乗り込み時空を超えた旅に出るというエピソードは「特急宗谷」へと変わり、早朝の問寒別駅で出迎えてくれた新聞配達員の少年も中年のオヤジとなり、といった具合に時代も進んでいきます。 もちろん共著相手の今井さんが担当するハードな記事も、新しく判明した資料を基に書き直されていますので、以前の本をお持ちの方でも、きっと御満足を頂ける内容だと自負しております。 *勿論これ以外にも定番商品たる「各種運材台車」などは再生産を重ねていきますし、状況によっては上記以外の製品、新しいタイプの運材台車や貨車などが発売される可能性もございます。 |