奇天烈トロッコ
〜至高のナロー軌道43選〜
青森恒憲 著

Chapter-3 明延鉱山 明延鉱業所-2

明延では特徴的な車両たちが楽しませてくれました。
人車の「くろがね号」と「わかば号」、「あおば号」はいずれも自社で造りあげた車両です。
何方が設計したのかは知りませんが、他に類を見ない独特なスタイルをしていました。
こんな魅力的な車両が編成を組み、毎日走っていたんですから本当にいい時代でしたね。
それにアポなしで突然訪問し、何の許可も得ずに会釈程度で乗せてもらえたし(^^♪
人車は鉱石列車の合間を縫って、日に5〜6往復運行されていました。
乗車に際しては「鉱山関係者は1円、その他の者は10円」という料金設定があったのは珍しい例です。
ちゃんと切符も発券されていました。
実は乗車賃を支払って切符を手にすることを楽しみにしていたのですが、何度乗っても全く声がかかりません。
すなわち無賃乗車です(笑)
あるとき、気になって「切符はもうないんですか?」と尋ねると、事務所の奥から1円乗車券を出してきてくれました。
切符は厚紙に20数枚分を印刷し、ハサミで切り出していたそうです。
切る前の状態も見せてくれました。たしか10円の切符もあったと思います。
記念に1円乗車券を10枚ほど購入しましたが、今となっては10円乗車券も買っておけば良かったと後悔しています。
明延名物の電動人車も可愛くて好きでしたね〜
白金号と赤金号の2両があり、視察や巡回用に使われていました。
運転士の他に4〜5人が乗車できるモーターカーの電動版です。
他に例はないタイプですので、車両としてカテゴライズするために、ボクは「電動人車」と名付けました。
電動人車は完全な不定期運行で、いつ走るのかがわからなかったため撮影機会は些少でした。
走行する場面を見たのは、赤金号が4回、白金号はたった1回しかありません。
両車とも自社で製造したオリジナルです。
赤金号は加藤製ガソリン機関車の台枠を一部流用したそうで、言われてみればそれらしい形跡があります。
動力がかかっている方の車輪が大きいのも特徴ですね。
嬉しいのは、これらの人車や電動人車が全て保存されていることです。
ということは採寸が出来ます(^_-)-☆
かつてモデルワーゲンさんでも「わかば」と「あおば」、「くろがね」が製品化されたことがありましたが、是非とも電動人車2種も検討していただきたいですね。



1978.2



1978.2



1978.7



1978.7



1978.2



1978.7



1978.7



1978.7



1978.7



1978.7



1978.7






当社への御予約特典として、青森さんから素敵なポストカードのプレゼント(^^♪。
発売日まで掲載した写真の中から、3枚セットにしてプレゼントさせて頂きますのでお見逃しなく!



こちら