朝顔カプラーシステム


                                   photo:Shinichi Terashi

製品も段々と精密化されてくると、今まで気にならなかった部分が、次第に気になり始めることがあります。これは人によって様々でしょうけれど、ボクの場合はカプラーが結構気になっています。
 かつてナロー用(ここでいうナローとは、日本型軽便鉄道のそれで、HOスケールの模型を指します)カプラーの主流は、当社が簡易軌道シリーズにおいて使ってきた「KD-1025を使用する方法」か、木曽シリーズにおいて使ってきた「コの字型のピンを上から差して連結材とする方法」でした。それぞれ一長一短があり、前者は連結解放が容易なこと、その反面ナローらしさに欠け、しかも取付面が高いことから運材台車のような超低いものには使えませんでした。その理由(特に高さの点において)から木曽シリーズでは「コの字ピン」による連結方法を採用しましたが、連結が若干面倒なこと、推進時に脱線する可能性があること、などが「木曽モジュール倶楽部」の活動から次第に表面化してきました。
 そこで、今回「第三のカプラー」を模索しよう、というのがこの項目の本題です。現在、試作品を製作してテストをしておりますが、早ければ「沼尻のサハ」から正式採用も出来ると思います。
 このカプラーは木曽シリーズのような朝顔型でありながらピンとリンクを使うもので、連結は容易でありながら、開放も手動ですが容易に出来る、という優れもの。しかも、木曽シリーズで採用したカプラー(朝顔型の本体を示します)とも連結可能。度重なる「木曽モジュール倶楽部」の運転会からフィードバックされた画期的なカプラーです。
 では、ナロー用カプラーについて、あらためて考えてみましょう。



1.ナロー用カプラーの高さについて

2.どんぐり式カプラー

3.試作品のことなど

4.朝顔カプラーシステム

5.拝啓 軽便鉄道社長殿
それでもまだ自連をお使いになられますか?