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王滝村やまばと号保存車車内 2000.5.14 Nikon F3P 85mm/f1.8 1/30 f2 PRESTO-400


結局、僕は木曽森林鉄道には行かず仕舞でした。よくある事ですが、行こう行こう、そのうちに行こう、と思っているうちに廃止になってしまう、という事が。まさに木曽森はそれでした。だから、それだけに妙な憧れのようなものがあるのかも知れません。
  廃止から数十年も経って訪れた木曽ですが、保存されている通学列車やまばと号の車内に入ると、その空間だけが時の流れを越えて、ワープしてしまったような錯覚を起こしました。
  その席にそっと腰を降ろすと、「そこ、私の席よ」と、どこからともなく少女の声が聞こえてくるような、そんな気がしました。その席はきっと、彼女の指定席だったのでしょう。