キット組立講座

KSO型軌道集材車



協三工業では自走式の軌道クレーン車があり、木曽など各地で活躍しましたが、この軌道集材車は今までカタログに掲載された1枚の写真しか見たことがありません。
 ボクはそれを20代の頃に発見して、その特異なスタイルに魅せられ、いつかは作ってみたいものと思っていたものでした。
 協三のクレーン車は特殊な機構により自走もできればキャブの回転やケーブルの牽引などもできるようになっていたので、恐らくこの集材車も小さなエンジンが内蔵されていて、同様の動きをしたのではないかと思いますが、何せ現場で活躍している写真を見たことがないので想像の域を脱しません。
 しかし、模型だからこそ、その想像力を逞しく持って、貴方の情景で活躍して欲しくて製品化致しました。
 そんな魅力あふれる「KSO型軌道集材車」の楽しさを、この組立講座から感じ取って頂ければ幸いです。



第1回
1.まずキャブに窓枠・ドアーを前合わせで半田付けします。後妻板にも窓枠を半田付けしておき、これらを組み合わせてツライチに仕上げておきます。
 次に前妻板をこれに天辺合わせで半田付けしますが、裾は平らな板の上に紙やすりを置いてツライチになるように仕上げます。
 そのあとで後妻板に上下止めアングルを半田付けして、天窓を半田付けします。
 天窓は閉じた状態にも出来ますが、特に御指定のない限り、塗装済完成品はこのように開けた状態で仕上げます。
 更に大小水切りやテスリやハンドルを半田付けして、ワイパーは木工用瞬間接着剤で止めます。

 




2.台枠は歪みのないように四角く半田付けします。
 上下の床板を穴合わせで半田付けして、台枠に半田付けします。
 側面の隙間は隠れてしまうので気にしなくても良いのですが、前後の隙間は出来るだけ半田で埋めるようにして、最後に平ら板の上に置いた紙やすりで仕上げます。

 




3.四隅に付く脚は「集材風景」の場合に使います。これを付けるには大きなデッキ板の四隅の穴をΦ1.0ドリルでサラい、半田付けしておきます。
 「運搬風景」にする場合はこの脚は不要です。但し、塗装済完成品の場合の「運搬風景」は御自分で接着されることもあるでしょうから、塗装済みのものが付属致します。



第2回
1.さて塗装です。MWC-53 MWプライマーで下塗りをしたあと、全体をMWC-05 ライトグレーで、ケーブルリールのみはMWC-02 ディープブラックで塗ります。
 作例では集材機らしくこのようにライトグレーで塗りましたが、特に御指定のない場合の塗装済完成品もこの色で仕上げます。
 作例では別売のアルプスモデル製「木曽インレタ(C)」の中の緑十字を貼ってアクセントとしてみました。
 お好みでMWC-10 フラットベースを加えたMWC-09 クリヤーで艶を整え、プラ板などで窓ガラスを貼り、ヘッドライト部にはリムとレンズを接着しておきます。但し、ケーブルリールは艶のある黒のままが良いでしょう。
 組み立て手順は、まずデッキ板のケーブルリールが収まるUの字部分の底部にゴム系接着剤を塗っておき、ケーブルリールをさかさに持った前妻板前部のカバーに入れて、デッキ板に被せてケーブルリールをUの字部分にセットしながらビス3本で止めます。

 


2.KATO製動力はまず、車体を両手の指で拡げるようにして取り去り、写真のような状態にします。
 次に床板下面に見える椅子のボスを押して椅子を取り外します。

 


3.コネクターを抜いてから床板に見えているグレーの台車の突起部分を押して動力を外します。
 外した動力は写真のようにカッターで余分な部分を切り取ります。

 


4.リード線は根元から10mmでカットして4個あるラグ板のうち内側のラグ板に素早く半田付けし、配線は出来るだけ穴の中に納めるようにします。
 これにカーペット用などの厚めの両面テープを貼り動力を台枠に止めて、朝顔カプラーのピンを接着して出来上がりです。
 台枠の上に乗ったキャブは回転させることが出来ますが、お好みの位置が決まるのならば、デッキ板の中央部の丸い部分の周囲にある4個の脚に接着剤を塗って固定しても良いでしょう。
 塗装済完成品の場合はあえて接着せずに出荷致します。

 












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