キット組立講座

沼尻のガソ101 U




11年ぶりに再生産をしたこの製品ですが、外観的には後部のバケット保護網を加えた程度で、既に完成度が高いのでそのままながら、動力装置を見直して更に進化したものになりました。
 そんな魅力あふれる「沼尻のガソ101 U」の楽しさを、この組立講座から感じ取って頂ければ幸いです。



第1回

1.まずは側板に窓枠を半田付けする事から始めます。夏姿の場合は冬姿の窓枠も入っていますが、これは使いません。
 妻板の窓枠はワイパーの穴があるものと無いものがありますので、φ2mmの穴が2個開いている方に前者を付けます。
 冬姿にする場合はこの段階で妻板上部の窓枠も僅かにエッチングで見える=をガイドに半田付けしますが、夏姿にする場合は破損をする可能性がありますので、まだ付けないでおきます。

 


2.これを箱状に組み立てます。更にエンドビームを半田付けしますが、幅方向が少しきついですので、ヤスってボディーに入るように調整します。

 


3.ウィンドウシルのエッチングで凸表現されている上、窓の角穴との間にプレスのウィンドウシルを半田付けします。ドアーの右から半田付けしていき、最終的にドアーの左側の余った部分はニッパーでカットして仕上げておきます。



4.ここまで来たら、細かい部品を付けていきます。前面のエンドビームには排障器を、ワイパーも付けます。
 夏姿の場合はここで妻板の上部窓枠を僅かにエッチングで見える=をガイドに付け、その後で折り曲げてその折り曲げ部分に半田を流しておいたヒサシをウィンドウヘッダーの下に、その上にはヘッドライトケースを半田付けします。
 初期型の場合は前面ヒサシの上に水タンクが乗ります。給水口は各々左右を削り取り、残した給水口を外側にセットするようにして素早くヒサシに半田付けします。
 後部妻板には窓下両脇にフックを半田付けして、下部には割ピンでバケット(くの字の模様が外側)を止め、エンドビームの裏側で半田付けします。但し、この割ピンは余分な足部分はカットしておきましょう。チャンとバケットが折り畳めるかも確認しておきましょう。

 


5.ドアーにはハンドルを半田付けし、側面窓柱に僅かにエッチングで見える=をガイドに長いテスリを半田付けします。靴ズリもこの段階で半田付けしますが、旧塗装にする場合以外はドアー脇のテスリは塗装後に接着します。念のためにφ0.5mmのドリルで穴をサラっておきましょう。
 屋根板裏側のツバは若干長いので、前後均等に削っておき、ボディーと合うようにしておきます。これがOKならば通風器を瞬間接着剤で止めますが、この段階で屋根板は固定しません。

 


6.床板は前後の向きはありませんが表裏間違えないようにして、軸受・ステップ・ブレーキ装置を半田付けします。
 上面はツライチに仕上げておき、ウェイトをタッピングビスで、ギヤーフレームを1.4x1.4mmビスで止めます。



第2回

1.さて、塗装です。総ての部品をMWC-53 MWプライマーで下処理してから、ボディーとテスリはMWC-03 クリームで、ラジエターや床板、カプラーや動輪押さえ板、後部妻板のバケット保護網はMWC-02 黒で、屋根板はMWC-17 ダークグレーで塗ります。
 写真のようにウィンドウシル・ヘッダーを含めた窓まわりをマスキングしてMWC-07 ライトブルーを塗ります。ラジエター横のツールボックスと初期型&中期型のプロテクターも別にライトブルーに塗っておきます。
 ドアー脇のテスリを接着してから塗り分けラインに沿ってライトブルーに、また、側面の長いテスリもライトブルーに塗っておきます。
 初期型のダークグリーンに仕上げる場合は、ボディーにツールボックスを付けておいてからMWC-08で塗ります。
 ヘッドライトケース、エンドビームのコの字の枠内、バケットは黒く塗ります。

 


2.前面にはラジエターやツールボックスを接着してからプロテクターを接着しますが、そのプロテクターの足部分はカットしてから接着します。
 後部にはバケット保護網を僅かなエポキシ系で上下部分で止め(表裏に注意)、12mmの長さにカットしたチェ−ンをフックに引っ掛けて止め、バケットの上から2番目のピンにも差してエポキシ系で止めます。
 ヘッドライトケースの内側には銀色を差してからリムとレンズをエポキシ系で止めます。
 屋根はボディーに被せたあと、内側からコーナー部分でエポキシ系で止め、カプラーは1.4x4mmビスで止めます。

 


3.レタリングはアルプスモデル製「沼尻(A)」と「磐梯急行社紋」や「沼尻用サボ」を使い、MWC-10 クリヤーで艶を整えて、好みによって屋根はMWC-06 ライトグレーを、その他はMWC-17 ダークグレーで軽くウェザリングをして、プラ板などで窓ガラスを貼ります。



4.配線コードは11cmありますので、まずそれを半分にカットして、2.5cmと3cmに切っておきます。
 3cmの方を集電ブラシの凸型部分のコーナーに半田付けしておき、床板には1.4x3mmビスでワッシャを介しながら止めます。バラシ図のように段付きワッシャの方をビスの頭側にします。
 モーター軸には木工用瞬間接着剤を僅かに付けてウォームギヤーを接着しますが、その深さは写真を参考にしてください。

 


5.モーターを1.4x2mmビス(小頭)で止めて、動輪をセットしてから動輪押さえ板を1.4x2mmビス(大頭)で止めます。
 配線はまず2個のモーターのラグの+と+、ーとーとを2.5cmにカットしたコードで結び、左側の集電シューから来たコードは右側のラグに、右側の集電シューから来たコードは左側のラグに結びます。
 因みに作例ではマシマのラベルは内側で向かい合っています。

 


6.床板とボディーとは1.4x2mmビス(大頭)で止めて出来上がりです。











「沼尻のガソ101 U」製品の御案内

「MWカラー」の御案内