シリーズ立山砂防軌道
立山砂防の酒井製5tDL


今年から始まる「シリーズ立山砂防軌道」の中核をなす機関車がまず登場します。
 立山砂防軌道は荒れ川として有名な常願寺川の砂防工事に供与するために建設省が敷設したもので、工事期間は無限と云われるだけあって今でも作業が続けられています。
 林鉄のDLは鋳鋼台枠のものが殆どでしたが、ここ立山砂防軌道では逆に板台枠のものが主流を占め、小さな車両限界をクリヤーするために、いずれも屋根の角が斜めに落とされているのが特徴です。

車両基地のある千寿ケ原に朝立つと、シャッターを下ろした車庫から次々とエンジン音が聞こえだし、作業員を乗せた人車や無蓋車を連ねた列車が続行運転で出発していくのが見られ、活気を呈します。
 終点の水谷出張所までの18.5kmの間には、中小屋・桑谷・鬼ケ城・樺平といった連絡所があり、いくつものスイッチバックを繰り返しながら高度を稼いでいくのですが、圧巻は何と云っても樺平の先の18段にも及ぶスイッチバック!
 世界広しと云えどもこれだけの数のスイッチバックを繰り返す軌道も、そうはありません。
 この軌道の楽しさはスイッチバックのみならず、岩を削って通したオーバーハング岩の絶壁や、無理やり通したような素掘りのトンネルなどなど、観光鉄道として公開して欲しいほどの魅力に溢れています。

当社ではこの魅力溢れる立山砂防軌道の車両たちを次々と製品化していく予定で、この機関車の次は主役の無蓋車(林鉄における運材台車のような存在)を、そして作業員を運ぶ人車や連絡用のモーターカーもリリース致します。
 また、DLについても、この酒井製5tの他に堀川製や北陸製なども予定しておりますので、どうぞお楽しみにお待ちください(^^♪。

なお、実際の軌間は609mmで1/87に縮小すると7mmとなりますが、製品化にあたっては一般的な9mmで製造しております。





模型製品について

1.美しくエッチング処理された真鍮板をプレス加工で仕上げられたボディーは、手にした時の充実感ま
  でをも味わって頂けます。

2.それに加えて随所に使われている細密なロストワックス部品の数々は、適材適所の効果を上げて工芸
  品的な魅力すら醸し出しています。

3.様々な林鉄用DLの製造で培ったノウハウを生かして、小型でありながらもパワー溢れるものに仕上
  がっております。

4.それに寄与しているのが当社独自の3点支持式動輪の採用。これにより集電効果も良くなるばかり
  か、粘着性能も向上しますので、牽引力の増大も確認されております。

5.当社独自の朝顔カプラーシステムを採用しておりますので、実車さながらにピンとリンクで連結し、
  外観的にも申し分ありません。

6.正面の窓は3枚とも開いた状態にも出来るように設計されていますので、未塗装キットや塗装済完成
  品を御希望の方は、開いた「夏仕様」や閉じた「春秋仕様」の、どちらかをお選び頂く楽しみもござ
  います。



トータルキット ¥23900

未塗装キット ¥47800

塗装済完成品 夏仕様・春秋仕様 各¥59800



今回は少しでもお求めやすい価格を実現するために、箔押しの化粧箱を廃して袋詰め包装と致しました。
  (未塗装キット・塗装済完成品の場合は専用ラベルを添付した汎用箱に無償でお納め致します。
   また、トータルキットでこの箱を御希望の方には実費\822でお分け致します)




製品では形態を重視するために朝顔カプラー対応になっていますが、他社製品と連結させるためにはその車輌に別売の「朝顔カプラー(立山砂防用=沼尻・木曽用と同じです)」と「朝顔カプラー用ピン」「朝顔カプラー用リンク」を取り付ける必要があります。その場合には製品と一緒に御予約ください。

朝顔カプラー(立山砂防用)\500(2個入)、朝顔カプラー用ピン\1500(10本入)、朝顔カプラー用リンク\500

塗装は当社製「MWカラー」の「MWC-02 王滝営林署DL用ブラック」「MWC-11 建設省グリーン」「MWC-09 クリヤー」「MWC-10 フラットベース」「MWC-17 ウェザリンググレー」と「MWC-52 MWシンナー(1リッター)」「MWC-53 MWプライマー」をお使い下さい。

車体標記ナンバーは、このシリーズとリンクして発売される別売のアルプスモデル製・立山砂防インレタAをお求め下さい。



DCC運転をされる方へ
この機関車は超小型のため、一番小さなデコーダー「Digitrax製DZ126」でも搭載する事が出来ませんので、何卒ご了承願います。





新規制作のロストワックスが続々と出来上がってきています。(2019.05.10)



お盆休みスペシャル!

当社はお盆休み期間中も営業しておりますが、世の中が休み気分に溢れていると、何かいつもと違う仕事をしたくなって、工作をしてみました(^^♪。
 今までは遠景に他社製品(大昔にエンドウが発売した5tDL)を使っていたのですが、流石にいつまでも他力本願という訳にもいきませんから、2両目の5tDLを作る事にしました。
 ただ、製品見本として作った1両目と同じでは能がないので、今回は思い切ってモーターを入れない事にして、運転席を作ってそこに運転手を乗せました。ついでにドアーも開いた状態にして(^_-)。

第1回

1.まずは残り部品の中からパーツを拾い出しますが、オイルクーラーだけは残っていなかったので、ちょっと上下に短い「助六の酒井製5tDL」のもので代用することにしました。
 キャブの側板は下の部分を糸ノコでカットしてみました。ドアーは塗装してガラスを貼ってから貼り付けるので、仮に置いてみました。

 


2.運転席は3x3mmのチャンネルとt1.2の真鍮板から切り出して、背摺りもt1.2板を使い、上下取付用ビスのニゲもちゃんと作っておきました。

 


3.これが組み上がった状態ですが、塗装後に接着する後部窓枠は半分をヤスっておき、半開の状態にしてみました。

 


第2回

1.組立は約半日で完了したので、翌日は塗装作業に入りました。
 運転席の座面と背摺りはタミヤのライトブルーで塗ってみました。ドアーの厚みは増してしまいますが、窓ガラスはt0.2のプラ板をドアー全面に貼り、貼り付けた時に違和感のないようにしました。

 


2.工作ついでに無蓋車も2両NG部品で作ってみたのですが、側板は残りの部品が1両分しか無かったので、思案の結果ブルーシートを無造作に丸めたものを乗せる事で一件落着。
 サランラップを適当にカットして丸め、要所要所を瞬間接着剤で止めるだけの簡単さ(*^^)v。
 最初は手抜きでタミヤのブルーを塗って乗せてみたのですが、何となく色味が違って、恐らく見る度に嫌な思いをするだろうと、作り直してみました。
 ブルーに少しずつホワイトを加えていき、これだ!という処で塗ってみましたが、質感はビニール系ですからバッチリ。
 ついでにワイフの裁縫箱から絹糸を貰ってロープを掛けて飛ばないようにしておきました(^^♪。

 


3.世間ではお盆休みが9日間だとかニュースされていますが、たった2日間で出来てしまった今回の工作。結局はまた普段通りの仕事に戻りました(^O^)。









*現在の在庫状況はこちらを御参照ください。



「立山砂防の酒井製5tDL」キット組立講座



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