ここに一冊の写真集があります。プレス・アイゼンバーンが1975年に発行した「木曽森林鉄道」。初版1500部のうちボクの持っているものは150と松本謙一さんの万年筆で書かれています。 当時ボクは弱冠21歳の若僧トロッコ青年だったのですが、この本がどうしても欲しくてバイトの小遣いを割いて購入した記憶があります。 この本に出てくる写真の数々は、彼の地に思いを馳せさせ、特に「濁川線」とタイトルされた項目のトビラ写真ほど強いインパクトを与えてくれたものはありませんでした。 その後「この情景を模型で再現したい!」と思いつつも、ついぞ実現には至りませんでした。あれからちょうど30年の月日が流れ、何度目かの機運も高まり、ひょっとしたらこれが最後のチャンスになるかも知れないと、自分に云い聞かせたボクは、ついに重い腰を上げました。 5tDLは製品化した。B客も作った。あとはこの情景をモノにするだけ。 まだまだジオラマ初心者と自認するボクの無謀なるチャレンジを、どうぞ御笑覧ください。 |