キット組立講座


頸城のワ12&13


以前5t積みの頸城のワ1〜11を発売しましたが、今回のワ12&13は4t積みだけあって車体も短く、そのくせ背が少し高いのが特徴です。
 新米の出荷時期になると、これらの貨車はフル動員されるので、その凸凹編成が得も云えぬ魅力となっていました。
 そんな情景を再現したくて、この製品を模型化してみました(^^♪。
 どうぞ「頚城のワ12&13」の魅力を、この組立講座から感じ取って下さい。



第1回
1.まず、ドアーの2か所の凹みに0.4mmのドリルで穴を明けて、そこにテスリを半田付けします。裏側に出た部分はカットして平らに仕上げておき、これを側板に半田付けをします。
 次に下のドアーレールを半田付けしてから、柱を半田付けしますが、ワ12は逆Tの字型になっていますので、側板の下面合わせで半田付けします。同じように見えても1個だけは柱の中ほどに小さな凹みがありますので、それを向かって左側に使います。この際に柱の裏側は半田メッキをしておくと良いでしょう。側板から出た部分はヤスって仕上げておきます。
 ワ13はアングルですが、向かって左の方は右の方と上の高さが揃うようにボスをヤスっておき半田付けします。アングルの立ち上がっている方が左右ともドアー側になります。

 


2.上のドアーレールカバーはエッチングヌキですので、ランナーから切り離してから、万力で咥えて30度ぐらいの感じで軽く折り曲げます。
 側板の上には横柱を半田付けして、更にこのドアーレールカバーを半田付けします。

 


3.妻板にはテスリが付いていますので、ワ12の場合は2個とも、ワ13の場合は1個のテスリを取り除き平らに仕上げておきます。
 ワ12は先ほど区別した柱の凹みに0.4mmのドリルで穴を明けておきます。

 


4.屋根板に端板を半田付けしてから横板を半田付けします。
 側板と妻板とを半田付けしますが、妻板の下から2mmの位置に側板の裾がくるようにします。その際に屋根板を被せてみて、支障がないかを確認しておきます。

 


5.ワ12の妻板の横にはテスリ用の穴を0.4mmのドリルで穴を明け(1mm程度掘れば良いでしょう)、テスリを半田付けします。



6.屋根板を前後左右均等になるよう留意してボディーに半田付けしますが、半田は妻板の上の部分だけで大丈夫でしょう。



第2回
1.下まわりの工作は、まず軸受のブレーキを写真のように左右2個ずつ根元からカットして、これにメタルを瞬間接着剤で止めます。


2.床板のスリットに台枠を嵌めて半田付けします。ブレーキテコ枠を分解図のように折り曲げて半田付けします。
 フットブレーキアーム止めのロストワックスを床板に半田付けします。ステップは床板の切り欠きの位置に、表面(レールに置いた時に床板の下面)に半田付けします。
 次にブレーキテコの小穴2か所をφ0.4mmのドリルで揉み、穴を深くしてからシャフトを差し込み半田付けします。

 

3.次にカプラーを半田付けしてから、このテコを写真の向きで差し込んだ軸を枠に差し込み、軸受を仮にビス止めして、ブレーキビームも組み込んでみて、ちょうど良い角度になったところで軸を枠に半田付けします。
 なお、ブレーキビームは水平になるようにシャフトの先は僅かに曲げます。また、車輪のフランジがブレーキビームと干渉しないように留意しましょう。
 フットブレーキアームは写真のように曲げておきます。

 

第3回
1.さあ、塗装作業に入ります。総ての部品をMWC-53 MWプライマーで下塗りしてからMWC-02 黒で塗ります。
 ただ黒く塗ってオシマイではつまらないので、薄く溶いたエナメル系塗料の「バフ」を筆で塗りたくり、それが乾いたところでシンナーを含ませた綿棒で拭っていき、木目や隅の方に残った汚れを表現してみました。未施工のものと比べると違いは歴然です。

 

2.これが乾燥したら別売の「アルプスモデル製インレタ」を転写しますが、ドアーテスリの部分だけは転写しにくいので、当社で発売した他の製品に付属していたディカールの余白部分に転写して、それを水貼りすると上手くいくでしょう。
 ここまで行ったらフラットベースを好みで加えたクリヤーでオーバーコートして艶を整え、MWC-17 ウェザリンググレーで軽くお化粧すると、あんなに派手だった汚れも落ち着き、ちょうど良い感じに仕上がって完了。
 軸受を1.4x2mm(大頭)ビス止めして、上下は1.4x2mm(小頭)ビスで止めて出来上がりです。

 







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