キット組立講座


上運のB型No.14客車

木曽の赤い客車軍団の中にあって、異彩を放っているのがこのB14です。普通ですと茶色に塗られた車輌というのは地味に感じるものなのですが、周りが赤い車輌ばかりだと却って印象的に感じるから不思議なものです。
 この車輌は「やまばと号」と併結されて学童以外の乗客輸送の任に当たっていましたが、学校が休校のときには、王滝村有のDLに単独で連結されるケースもあったようです。北海道は北見営林局から移管されてきたこのB14。木曽森林鉄道廃止後には故郷の北見・丸瀬布に戻って動態保存されていますので、このシートに座って往時を偲んでみるのも良いでしょう。


第1回
1.まず最初に側板に内板を半田付けします。左右方向は同じ長さですから間違わないでしょうが、上下方向はドアー部分の下面が側板の裾と合うようにセットします。半田付けをしたら、ドアーノブやテスリを半田付けして、裏面に出た部分をツライチに仕上げておきます。次に、車体アングルを下面合わせで半田付けして、両端部は0.5mmほどヤスッておきます。



2.妻面にも内板を半田付けします。各々の裾が合うようにセットします。縦雨樋には割ピンを組み合わせて妻板に半田付けしますが、妻板から0.5mmほど浮くようにしましょう。これも、裏面に出た部分をツライチに仕上げておきます。この雨樋は妻板から下に0.3mm飛び出るようにセットすると、屋根板と合わせたときにベストです。



3.側板と妻板とを組み合わせて箱状にします。妻板の板厚が見える方向で組み合わせます。



4.屋根板には妻雨樋を半田付けします。



5.屋根板をボディーに被せて、妻板の上部と側板の中央部で内側から半田付けします。



6.床板にはブレーキホース座を半田付けしたものにブレーキホースを半田付けし、ボルスターも半田付けします。床板は表裏間違えないように注意しましょう。上面にはブレーキハンドルを半田付けして、下面に飛び出たボスはツライチにヤスッて仕上げます。





7.マクラバリには台車とカプラーを半田付けして、写真のようにマクラバリの中央部を曲げておきます。これで半田付け作業は終わりです。



第2回
1.塗装作業です。まず全体をMWC-53 MWプライマーで下処理してからMWC-02 ブラックで塗り、屋根をマスキングして茶色に塗ります。作例では「ぶどう色」に白を少し加えたものを塗ってみました。別売のアルプスモデル製インレタAを使ってナンバーを入れて、MWC-09 クリアーでオーバーコートします。窓ガラスをプラ板から切り出して貼ったのちに、別に紺色に塗っておいた椅子を、内板の凹部分にはめ込んでゴム系で接着します。





2.床板から下は黒く塗って、ブレーキハンドルをMWC-11 ライトグリーンに塗ります。作例ではタミヤのコックピット色を使いました。あらかじめ拡げておいた台車に車輪を組み込みます。車輪を入れたらまた指で元に戻します。戻す時に中央の穴にピンセットを差し込んで、ジワリと押すのも良いでしょう。上まわりと床板とは1.4x2mmビス4本で止めてから、台車をセンターピン+コイルバネで止めます。さあ、これで出来上がりです。先に発売された「やまばと号用客車」と組んでみるも良し、単独で作業員輸送用として使うのも良いでしょう。この色味は木曽の風景の中でも、きっと異彩を放つことでしょう。

 












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