第4回軽便鉄道模型祭


今年で4回目となるお祭り。去年の話では「来年はお休みで、次回は来年で〜す」というお話でしたが、ファンの方々の熱望により開催されたという曰くつきの今回。
その熱望度が窺われるような熱気の10月5日8時間となりました。

KMCとKBMCという二つのモジュール倶楽部の公開運転会、ナローゲージ愛好家による御自慢の作品展示、そしてナローに力を入れているメーカー各社のブースと、ナローファンにとっては夢のようなお祭りを、もりこーの視点で御紹介致しましょう。

タイトル写真はクラブ参加のレイアウトで、なかなかイイ感じの石灰運搬軌道でした。当社製の酒井製5tDLも石灰軌道風にアレンジすると、イメージが変わってイイ感じですね!
こういう自由な発想、ボクは大好きです!!


 

前日の午後5時。当社の駐車場にて。ホントならば前夜祭(ありていに云えば飲み会)に参加するつもりだったのですが、加藤製3tDLの準備でとてもそれどころではなく、この時間になってようやく荷物を積み終わった状態です。着替えなどを用意して出発する6時頃には、北アルプスに秋の陽が沈んでしまいました(^^ゞ。

 

近くのホテルに泊まり、翌朝一番、8時に到着した状態です。まだひと気は全くナシ。去年から目黒のさつき会館に会場を移しての開催なのですが、入口の横にはC55の第二動輪が展示されています。
 「ナローファン達による手作りの催し」たる軽便祭。スタッフの皆さんは早くから会場に集まり、案内の準備などに追われていました。



モデルワーゲンブース

 

 

開場してしまったら、とても自分のブースなど撮影出来そうもないので、今のうちに(^O^)。 お馴染みの大内クンも福島から来てくれて、準備に大わらわです。
 今回の展示は、新製品の「加藤製3tDL」をメインに、「木曽のB型客車V」と「助六の2線機関庫」の見本展示などなど。


やはり近日発売の「木曽のB型客車V」と「助六の2線機関庫」は注目の的でした。皆さんB客の質感の良さに驚かれ、機関庫はもっと簡素な造りと予想されていたようで、その凝りようにはビックリされていました。
 この機関庫の設計にあたって、資料提供にご協力を頂いた西 裕之氏からも太鼓判を押して頂き、たまたまそこに居合わせたギャラリーの方々も、そのエピソードに耳を傾けておられました。
 早くも次回作は?などという気の早い方もいらっしゃって、ボクの夢も拡がってしまいました(^^♪。



木曽モジュールクラブ


お馴染みのKMCの公開運転会。新作の中から、かなりカッコ良かった「杣人さん」のモジュール。一作ごとに皆さん腕を磨かれ、まさにクラブ活動の良さである切磋琢磨が具象化された感じです!思わずボクは自分のブースからモーターカーを持ってきて、記念撮影してしまいました(^^♪。

 

こちらは「AMAHA発動機さん」のモジュール。何となく何処にでもありそうな、そんな雰囲気が素敵でした。右はお馴染みの「滝越モジュール」。或るギャラリーの方々から「何度見ても素晴らしい出来ですね!」の声も聞かれました。



軽便モジュールクラブ


今回はKMCと場所を交換しての大スペースでの運転会です。去年は沼尻に的を絞って運転していましたが、今回は「何でもあり」状態だったようで、それも「軽便」というジャンルの幅広さでしょうか?

 

 

「松賢サンバさん」の新作「会津樋の口」。彼の作品も一作ごとに上手くなってこられ、この最新作はかなりの出来栄えでした!思わず「松賢サンバさ〜ん、これ素晴らしいねえ!」と声を掛けてしまいました(^O^)。
 あの広々とした樋の口の雰囲気が良く再現されていて、キハ2401と2402の交換シーンなんかが見たかったのですが、残念ながらこの段階では準備中のようでした(^^ゞ。



Dachs Story展から


今回、新しい試みとして催されたのが「Dachs Story展」。まだナローゲージがゲテモノ扱いをされていた頃に、「そうじゃなくって、ホントはナローってカッコイイんだぜ!」とTMS誌上に登場したショッキングな連載記事。そしてそれを受ける形で珊瑚模型店から発売されたダックス。
 そのダックスが発売されて今年がちょうど35周年にあたる、ということで企画されたそうですが、記事に関わられた「けむりプロ」の方々もお見えになっておられ、往年のファンの方々ともども、当時を懐かしんでおられました。
 ボクは一連の記事の中で「町線・山線」が一番ショッキングで、それが良い意味でのトラウマになって、今のモデルワーゲンがあると云っても過言ではないでしょう。ボクは当時大学生。あれからもう35年も経ってしまったんですね!


そんな珊瑚模型店製のダックスが、様々なモデラーの手によってアレンジされた作品が寄せられて展示されていました。

 

左は中部氏によるダックスサドルタンク、右は栗島氏によるダックスサイドタンクです。アウトサイドフレーム+アメリカンスチーブンソン式バルヴがダックスの特徴で、もちろんメーカーはボールドウィンです。タイヤ厚は僅か2mmというカッコよさだったのですが、モーターがキャラメルだったことと、このタイヤの薄さが災いして、ボクも動くようにするのには大変苦労したものでした。共に強めのウェザリングが似合っていますね(^^♪。



クラブ&個人参加の作品から

 

タイトルカットにも使わせて頂いた新井さんの作品。33号機も塗装とウェザリングによって、こうもイメージが変わるものなんですね!コンプレッサー&エアーホースを装備していない33号機なので、却ってこういうアレンジには最適なのを氏は見抜いていたのでしょう。
 動画も掲載されていますので、どうぞお楽しみ下さい!

 

こちらはコロラドで開催されている「ナローゲージ・コンベンション」で賞を獲得し、アメリカの模型雑誌にも紹介された管さんの作品です。中標津のホイットコムがイイ感じにアレンジされていて、流石!と唸らされてしまいました。
 管さんの方も酒井が走る動画も掲載していますので、どうぞ!

 

当社のHPでつい最近ご紹介したばかりの安達さんのレイアウト。ウチに持って来られたときから工作は進み、とても素晴らしいものに仕上がっていました!線路配置は比較的単純なのですが、何事も基本が大事。そんなことを印象づけてくれました。



 

モジュールクラブのメンバーの中にはこんなTシャツを着ている方も(^^♪。みんな仕事は違う環境でも、こうやって揃いのTシャツを着て、自分の大事な趣味の時間を持てる幸せ。誰もがそんな幸せな気持ちを満喫されていたのではないでしょうか?

「音楽」とは音を楽しむと書きます。ミュージシャンはその演奏をオーディエンスに聞かせるのが仕事ですが、実は一番楽しんでいるのは音楽家その人。聴衆はそのおこぼれを聞いて楽しませて貰っているものなんです。
 そんなことをこの軽便祭で感じてしまいました。
「同じナローファンなら、踊らにゃ損そん!」ってネ(^^ゞ。



 

怒涛の8時間も終り、帰路についたらフロントガラスに雨粒が・・・。雨に煙る中央道、勝沼付近で我がボルボも15万キロを達成し、心地よい疲労感と充実感を噛み締めながら、長野道豊科ICを出たのは日付も変わろうとする、そのときでした。



動画:新井さんの酒井製33号機

動画:管さんの酒井製前期型DL