梁ケ瀬森林鉄道製作記

「木曽モジュール倶楽部」「軽便モジュール倶楽部」と続いて参加させて頂き、ここのところ「モジュールレイアウト」づいていたのですが、やっぱり「自分ちでエンドレスで走らせられるレイアウトが欲しい」病に掛かってしまい、ここのところ悶々とした日々を過ごしていたのですが、一念発起!重い腰を上げることにしました。題して「梁ケ瀬森林鉄道」。

 恐らくこれを御覧になってる方だったら、大体の察しはつくと思いますが「魚梁瀬森林鉄道」のなんちゃって版です。今回あえて魚梁瀬のどこかのポイントを再現しようとしなかったのは(木曽の場合のように)、秋田や高知・熊本など、見ようによって何処の森林鉄道とでも見れるようなファジーな雰囲気にしたかったからです。

 当社の「木曽の製品群」の魅力は、膨大な特定ナンバー機の魅力です。例えて云うならばキャブフォワードの122号機はC62 2であり、E型貨車を含んだみやま号はマイテ58を最後尾に連ねた超特急つばめ、大小のB型客車で編成された列車はブルートレインあさかぜ、なのです。これは王道の魅力です。
 キャブフォワードを見て誰も「熊本営林局の内大臣森林鉄道」の機関車とは思わないでしょうし、模型の世界でも架空の森林鉄道(例えば穂高森林鉄道)の機関車とは云いがたいでしょう。それは8100ではなくD51を幌別鉄道(ボクがむかし命名した模型の運炭鉄道の名前)の新鋭機とするのに抵抗があるのと同じです。木曽の車両群の魅力は、あくまでもあの堂々とした森林鉄道の魅力であり、それを手元で楽しむことにあります。

 それに対して、この秋から当社が製品化を考えているのは、「B級の森林鉄道の魅力」です。いや、B級というのは線路の規格とか、路線網の規模という意味ではありません。巨大な木曽森林鉄道から比べれば規模の小さい秋田営林局の車両であっても、高知営林局の車両であってもOKな訳です。いや、魚梁瀬の客車と秋田仁鮒の客車が繋がっても不自然ではないでしょう。イメージの所産ですから、自由度は拡がります。
 どこに置いてもおかしくない、違和感のない車両たちは全く堂々としていませんが、それだけに枯れた雰囲気が魅力です。今回着手したレイアウトは、それらのイメージを具現化するためのひとつの方法論です。






Chapter.1 「久しぶりに燃えてきたゾ!」の巻

Chapter.2 「まずは台枠の工作から」の巻

Chapter.3 「台枠の工作の続き」の巻

NEW  Chapter.4 「トンネルポータルを作る」の巻