皆さんの工作台から

工藤芳夫の世界/茶志内炭礦鉄道ワブ1

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実はこの「ワブ」には、”春一番”というタイトルが付いています。
  ジオラマやセクションではなく、車輛単体に物語を込めて作ってみたくなり、ワブを”舞台”に選びました。登場人物は”車掌さん”と「小沼乳業」でバイトをしている”蛍ちゃん”。
  茶志内駅に届いた新しいミルク缶を、小夜別まで運ぶワブ(小夜別からは小夜別町営軌道に載せ替え)に同乗する蛍が、茶志内で乗る前に集めた花を一輪車掌にあげた、という設定。
  ミルク缶のひとつに花束、花を見つめる車掌、そして「キャンディーズ」の”春一番”のポスター。馬鹿ですねエ〜。完成当時、友人にこのワブを見せたら、いきなり笑ってくれました。

以上「茶志内炭礦鉄道」の4車輛の工作に共通して心掛けた事は、”遊び”を”単なる遊び”にしないように、車輛自体の工作も力を入れるということでしたが、果たして成功したかどうか・・・。
  では「蛍物語U」をお伝え出来る日が来る事を願って・・・。

  この作品も未発表のものです。たかが有蓋緩急車1輌でも、これだけ楽しめるという例でしょう。ディテールの点だけを見ても、床下機器へのパイピングやパーツ追加、開放テコ下のチェーンや票差の追加などなど。枚挙に暇が有りません。
  今回のストーリーはこの貨車をミルクカーに見立てたようですが、「浜中のミルクカー」に使用したホワイトメタル製のミルク缶を磨き上げ、しかも小沼乳業というレタリングまで入れる入念さ(執拗さ?)。窓のコーナーのみに残った汚れなどは、いかにも「GAZETTE」購読派ですね。とどめは車掌室の仕切板のキャンディーズ。この車掌さんは誰のファンなのでしょうか?