助六の酒井製5tDLV


毎回発表とともに御予約で殆ど埋まってしまう「助六の酒井製5tDL」。今年も製品化の時期がやってきました。4月に実施させて頂いたアンケートを基に製造本数を決定しましたので、すぐに御予約で埋まってしまうような事はないと思いますが、今回も宜しくお願い致します。トータルキットの出荷は7月下旬〜8月上旬、追って未塗装キット・塗装済完成品も発売致します。

進化し続ける「助六の酒井製5tDL」、今年の製品「V」の概要
Uまでの製品との全体的な相違点
1)モーターが従来のキドマイティーからマシマ製カンタイプに変更されます。これにより低回
  転時のトルクがパワーアップするはずです。
2)ボンネットの形状は基本的に一種類でしたが、今回は裾が低いタイプも模型化しました。更
  に通風フィンの形状も多種類になりました。
3)従来は半開スタイルのみのボンネットを、今回は全閉タイプも御用意しました。
4)ラジエター保護枠も従来は一種類でしたが、取付足部が内向きのものや枠の本数が少ないも
  のなど、多種多様になりました。
5)新たに板バネ式や、前後のステップが2段でSKWマーク付きの中期型などの台枠を追加し
  ました。
6)後部窓枠の上下に取付アングルを表現しました。
7)従来は一種類だった排気管を、高中低3種類で表現しました。
8)キャブ前面が引き違い窓でない93・95・106・119号機は、窓枠を妻板とは別パー
  ツとしましたので、簡単に開けた状態に表現することが出来ます。

今年も今までに製品化がされなかった号機を8タイプ選んでみましたが、それぞれに個性派揃いです。それでは詳細をご紹介しましょう。表示価格はトータルキットの場合を示し、未塗装キットは各々その1.5倍、塗装済完成品は2倍の価格となります。
今回使用するモーターは別売も致します(¥1680)ので、製品の御予約時に一緒にお申し添え下さい。従来のキドモーターを使用している木曽シリーズの製品総てに対応可能です。但し、モーター軸が入る部分の床板の穴を若干広げて、またモーター取り付けピッチが0.5mm広くなりますので、この部分も若干広げてやる必要はあります。また、それぞれの車輛に対応したウォームギヤーも分売可能ですので、これを機に一緒に交換される事をお勧め致します。
34号機:かつて製品化された33号機の兄弟機ですが、キャブの屋根が二重になっている点が異なります。「井カサ」のレタリングが印象的な台枠が装備されていて、エアークリーナーカバーは無く、砂箱ハッチは4個付きます。取付足が内向きのラジエター保護枠を新調しました。塗装色はクリームイエロー+黒だったようです。

61号機:板バネ式軸受付き台枠で、キャブ前面の大きな引き違い窓が特徴的です。新しく本数の少ないラジエター保護枠も新調しました。いわゆる前期型としては珍しい、Hゴムタイプのドアーが付きます。三浦本谷線での写真をよく見かけます。

63号機:34・61号機もそうですが、ボンネット下部が低いタイプを今回はシリーズに加えました。この号機も板バネ式軸受付き台枠で、キャブ前面左右の細長い窓も特徴的です。塗色はエメラルドグリーン+マルーンというのもユニークです。南木曽町の桃介記念館に保存されています。

76号機:蛸入道を思わせるオデコの表情が堪らない異様な表情。しかもラジエター横に装備された前照灯やバックミラー。ラジエター保護枠もこの号機だけの為に新調しました。白川線での写真をよく見かけますネ。普通のスタイルの5tDLの中にこういう機関車が1輌混ざると、変化が出て楽しいものです。長野市のホテルアルカディアに保存されています。

93号機:赤沢に保存されている本機は、オリジナル塗装はクリームイエロー+マルーンで後部窓は3枚タイプ。赤沢に入ってから上松色に塗られて、後部窓も2枚のものに交換されてしまいました。大きな正面窓や大きなエアークリーナーカバーも特徴ですし、短い排気管も印象的です。大きな窓を開けて夏を表現するのも良いかも知れませんネ。

95号機:今回製品化する号機の中では大人しいスタイル。しかし、今回は全閉ボンネットに挑戦しました。いわゆる前期型のコンプレッサーカバーは左側に装備されます。通常よりも低い位置の後部窓も面白い雰囲気です。帯の無い時期もあったようですので、御希望によっては塗装済完成品では、それも可能です。

106号機:関山公園に保存されている柿其森林鉄道の本機の特徴は、何と言っても両脇に抱えた前照灯。正面窓も小脇に小窓をあしらい、個性を発揮しています。前後ステップ2段で中央にSKWのマーク入り台枠を新調。度重なる改造で、このようなスタイルになりました。76号機と同様、屋根のカーブが他の機関車とは違います。

119号機:いわゆる後期型で唯一製品化されていなかった号機で、今回はボンネット全閉スタイルで登場です。後期型のコンプレッサーカバーは右側に装備されます。トルコン用オイルクーラーも装備されていて、ラジエター保護枠越しにチラリと見えるのはイイものです。

残念ながら、すべて売り切れてしまいました。

「助六の酒井製5tDLV」キット組立講座