木曽のホイットコム 1〜3号機





ホイットコムとはプリマウスと並んで戦前を代表する米国ガソリン機関車の大メーカーで、東京においてもまだ自動車が珍しい頃に帝室林野木曽支局でこのガソリン機関車を購入使用しました。輸入当時は同社製機関車の特徴である「掘っ立て小屋風の開放型運転室」を備えていて、窓枠やドアーすら無い状態でしたが、流石にこれでは居住性が悪いので、のちに様々な改造が施されました。ある機関車はサイドに、またある機関車は後部にドアーを付け、吹き抜けだった窓には窓枠を装着、場合によってはボンネットを改造して砂箱を装備したものまでありました。
  今回製品化するのは記念すべき1号機となった機関車とその仲間たちです。細かく見ていくと、窓枠やドアー、前照灯の位置などに相違点が見出せて興味深いものがあります。
  塗装色はオリジナルは黒一色でしたが、3号機は最終的には王滝営林署に配属になっており、その時代の写真で72号機と同じ塗り分けになっていることから「王滝色」に塗られていたことが判明できます。しかし、他の号機は最後まで黒一色だったのかは判りませんが、ここは模型と割り切って、上松運輸営林署の旧塗装(黄色っぽいクリーム+黒)に仕立ててみるのも良いのではないでしょうか?
  トータルキット(各¥24150)、未塗装キット(各¥36225)、塗装済完成品(各¥48300)が発売されました。塗装済完成品は上記のような事から、各号機ともにオリジナルの黒一色、旧上松塗装、王滝塗装のいずれかからお選び頂けるようになっていました。
  この製品は数次にわたる「助六の酒井製5tDL」で培った小型機関車のノウハウを総て投入して製品化されました。


オリジナルに拘らずに楽しむ方法は如何でしょうか?興味のある方はこちらをどうぞ。