キット組立講座

歌登のマイクロレールバス

第1回
定員僅か7名という、マイクロレールバスというよりも、むしろワンボックスカー並の小ささが魅力の車輌。それを極力美しいプレス絞りで表現したのが本製品です。
小さいながらも補重も充分で、全輪集電により安定した走行性能も楽しめるのも、この製品の魅力です。
1.さて、組み立てを開始しましょう。まず、側板中央にドアーを半田付けしたのちに、正面を組み合わせます。側板の直線部分は若干反りがありますので、指で修正してから正面の上部合わせで半田付けします。

2.テールライトケースを半田付けしたのちに、車体アングルを半田付けします。このアングルは、通常の他社キットと違い、アングルの向きが上下逆なので、裾からの寸法出しが遥かに楽になっています(当社の殆どの製品は同様の構造になっています)。これで上まわりの半田付けは完了です。


3.フレームをスペーサーと組み合わせて半田付けします。挽物のスペーサーとプレスのスペーサーとでホゾ組みになりますので、作業は楽です。


4.フレームと軸受の上部は凸形になっていますので、それを床板の角穴に差しこみ半田付けします。垂直度に注意するだけで良いので、鼻歌まじりに楽しめるでしょう。配線コードも集電シューに半田付けしておきます。これで総ての半田付けはオシマイです。


第2回
1.半田付けも終わったので塗装に入ります。いつもどおり竹串を部品のネジ穴に刺しこみ、発泡スチロールのブロックに刺して準備します。ウエイトは床板にネジ止めしてしまってもOKでしょう。

2.塗装が終わったところです。車体はまず赤の発色が良くなるように白色を全体に塗って、そののちに全体に赤を塗ります。さらに窓下をマスキングして、クリームを塗ります。通常ですと、クリーム→赤の順番で塗るのですが、逆にした方がマスキングが楽だと考えてこの方法をとりました。


3.車体にディカールを貼ります。小皿に水を入れてディカールを浸します。水面にフィルムが浮いたら、ピンセットでそっと摘んで車体に乗せます。爪楊枝などで位置を整え、良いようでしたらソルバセット(膜軟化液)を面相筆に含ませて、フィルムに塗ります。毛細管現象で車体とフィルムの間に浸透していき、ピッタリと密着します(もう動かせません)。Hゴム部分にはカラス口などでライトグレーを差して、クリヤーラッカーを全体にオーバーコートしておきます。


4.フレームにアイドラーギヤーを組み込み、モーターを仮止めします。動輪も入れてみて噛み合わせを調整し、良いようでしたらモーターをしっかり止めます。動輪のギヤーにはエンドウ製セラミックグリースなどを塗っておくと良いでしょう。


5.ヘッドライト/レンズ、別に黒く塗っておいたカプラーをエポキシ系接着剤で止めて、窓ガラス/保護棒をゴム系接着剤で貼ります。モーターの配線もして出来上がりです。


6.以前、取材で歌登町役場に行った時に頂いた"開基100年のステッカー(安曇野通信読者プレゼントをしましたよネ)"と一緒に記念撮影。