キット組立講座

浜中のロータリーDL

第1回
この製品は、当社がナロー製品を発売してから3周年になったことを記念して発売されたものです。ごついロータリーヘッド、B-1(ロータリー側が前位なので1-BではなくB-1です)という変わった軸配置などが魅力です。特徴あるロータリーヘッドは、ロストワックスをふんだんに使った10点構成になっており、しかも組み立て易いように工夫されています。

1.まず、キャブ側板に妻板を半田付けしてから、細かい部品を半田付けしていきます。天窓は写真のように少し開くと、動きが感じられて良いでしょう。



2.次はボンネットの組み立てです。排気管は垂直になるように留意しましょう。テスリは真中の支えを先に半田付けしてから、その高さをガイドに長いテスリを半田付けすると良いでしょう。



3.キャブとボンネットとを組み合わせて半田付けします。下面を揃えるようにして、捻じれも無いように注意しましょう。ここまでは普通のDLと同じような感じですネ。続く。


第2回
前回は普通のDLのような工作でしたが、今回はロータリーDLらしい部分の組立に入ります。とはいっても、殆どの部品が「ほぞ組み」になっていますので、工作は簡単ですので御安心を。

1.まず、前枠とローターカバーを組み合わせますが、ロストの歪みなどで入り難い場合は、前枠の丸穴をヤスリで少し広げてみて下さい。さらに後枠を組み合わせて半田付けします。このようにロスト同士を半田付けする場合は、ステンレス用フラックスを3倍位に水で薄めたものを使うと、半田が流れ易くなります。さらに接合部分をキサゲで磨いておいてやると、万全でしょう。



2.ローターを後部で半田付けしてから、スパイラルブレードを組み合わせます。半田付けは向かって左側の外からだけでOKでしょう。


3.チェーンカバーを半田付けして、とりあえず出来上がったロータリー部分を、駆動軸を挟んで車体に組み合わせます。前下がりになったり前上がりになったりしないように、充分注意しましょう。さらにステイを半田付けします。これで上まわりは出来上がりです。


4.床板の外側に沿うように枠板を半田付けしてから、その内側にフレームを半田付けします。さらにステップを半田付けしますが、ステップの接合面には半田メッキしておくとスッキリと半田付け出来るでしょう。


5.エンドビーム、握り棒、支点、軸受Aを半田付けしますが、軸受Aはなるべく外側に沿うように半田付けしましょう。また垂直にも留意しましょう。床板の上面はツライチに仕上げておきます。ギヤーボックスも「ほぞ組み」になっていますので、歪まないように注意して組み立てます。


6.出来上がった各部品。軸受Bは説明書を見て、斜めにヤスることも忘れずに。次回は塗装に入ります。続く。


第3回
さて塗装です。とはいっても、さしたる塗り分けもありませんから気分は楽です。

1.話の腰を折るようですが、モーターには配線をしておきましょう。半田付けにはフラックスは決して使わずに、ペーストを使うようにしましょう。


2.例によって竹串に部品を刺して塗装します。使う塗料はマッハ模型の「京阪若草色」です。ギヤーボックスと大きいウエイト(黒)以外は総てこの色に塗ります。


3.若草色に塗ったらロータリーの中を赤く塗るので、マスキングをします。噴出し口もマスキングテープで塞いでおくのを忘れないようにしましょう。こういった塗りにくい部分は、奥まった所から塗るようにするのがコツです。奥の方を塗ろうとすると、どうしても手前の部分にも塗料が掛かってしまうので、奥の方を塗って、そのあとに手前の塗り残した部分を塗るようにすると良いでしょう。また、皺しわのテープは曲線用のマスキングテープで、こういった凸凹が多い部分に使うと重宝します。


4.赤も塗り終わり、Hゴム部分にはグレーを差し終えたところです。このあと、クリヤーラッカーをサッと吹き付けて、艶を整えます。


5.下まわりにはギヤーボックスも組み込んで、窓ガラスを入れた上まわりと組み合わせたところ。ここまで来ると、ヤッターといった感じですネ。


6.早速、レールに乗せて試運転です。どうしてもロータリーの部分が重いので、前のめりになりそうですが、意外にサーッと調子良く走るので安心されるのではないでしょうか?