キット組立講座

木曽の楕円タンク車
タンク車は田島に積込基地があり、奥地で働くDLや集材機などに、そこからガソリンを配布する目的で作られ、丸型(6両)・大型楕円(19両)・小型楕円(6両)の3種類がありました。
  今回製品化するものはユニークなスタイルが特徴の楕円型。随所に当社の製品らしい色付けがされていますので、他の車両とも釣り合いが取れる出来です。
  一番目立つタンク部分は、何と一体成型のロストワックスで鋳造。半田付けが必要な部分は、転がり性能を追求した軸受メタルとブレーキ関係のみという簡単さ。台車部分は新たに、この楕円タンク車だけの為に、独特の形状のものをロストワックスで新調し、いつもながら定評のあるブレーキ装置などの再現にも努めていますので、たかが小さな貨車とはいえ、かなりな充実度に仕上がっています。

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1.最初に側台枠に軸受を半田付けします。軸受のツバの部分まで完全に埋まっているかどうかを、確認しておきましょう。中台枠にはブレーキポストを半田付けしますが、ブレーキポストの凸が中台枠の凹に入る位置で決まります。ブレーキテコの上部でも半田付けしておきましょう。ブレーキシューの下部はブレーキビームとツライチまでヤスッておきます。以上で作業らしい作業はオシマイです。

2.塗装に掛かります。台枠部分は総て赤く塗り、タンク部分は銀色に塗ります。作例で赤はお馴染みのマッハ模型48番「長野電鉄ファーストレッド」を使いました。塗りあがったら組み立てに入ります。側台枠と車輪とはあらかじめ組み合わせておき(少し入りにくいですが、左右の側台枠をネジるようにすると入り易いでしょう)、中台枠に1.4x2mmビスで止めます。軸受には別売のKD社グリーセムをまぶすと、更に転がりが良くなるでしょう。台枠にネジれが無いかを確認してから、ブレーキシューをコの字型の台の上に、エポキシ系接着剤で接着します。最後にタンクの足部分にエポキシ系接着剤を少量付けて、台枠に接着します。大型も小型も方向性がありますから外観図を良く見て気を付けましょう。さあ、これで出来上がりです。別売のアルプスモデル製インレタ(¥840)を貼ると、より精密感が増してくるでしょう。