もりこーの木曽路日記

平成12年7月9日
今回からは、木曽地方に残る保存車輛を訪ねる旅から少し外れて、「木曽シリーズ」の製品に係わる取材などの旅をリポートしようと思います。
  今回訪れたのは、上田市の某所(取材先に迷惑が掛かるといけませんので、伏字にさせて頂きました。御容赦下さい)に放置されている集材機です。
  集材機というのは、伐採された原木を運材台車のところまでケーブルで手繰り寄せる機械で、そのクラスには様々なものがありました。木曽などの国有林では作業場が広大なので、1000mクラスというリールの大きいものがメインで使われ、サブとして500mクラスの小型のものも使われました。500mクラスのものは、民間でもよく使われたようで、そこここに現存するのですが、流石に1000mクラスのものはなかなか現存しません。今回は、長野県上小森林組合の方から連絡を執って頂き、取材の運びとなりました。

穂高から上田に行くには篠ノ井線の田沢まで行き、そこから三才山トンネルをくぐって丸子町に出るのが一番の近道です。ウチから上田交通の下之郷駅までちょうど1時間の距離です。途中、信玄の隠し湯のひとつ「鹿教湯(カケユ)温泉」がありますが、今日は仕事なので直行。
  教えられたとおりに道を進むと、その会社の資材置場に集材機はありました。大井川鉄道の千頭に保存されているものと比べるとキャブも装備されていて立派です。
  製造銘板によると、昭和50年6月・叶X藤機械製作所製・製品名 MORITO YARDER・形式 MS-70-5MABとなっていました。昭和50年ということは、助六が廃止されたのが昭和51年度ですから、時代的にもその当時のもの、という事になるでしょう。因みに森藤というメーカーは、集材機のメーカーとして有名だそうです。


おーっ!これだこれ!放置された原木に囲まれて雰囲気満点。残念ながら手前側の窓は、アルミサッシに改造されていました。



手前の原木がチョット邪魔だけど、おいそれとは動かせないなあ。



スキー板のようなフレームの上に様々な機器が載っています。


当日は入道雲が湧き出るような好天で、炎天下で2時間以上も撮影や採寸をしていたので、露出している部分の肌は真っ赤に日焼けしてしまいましたが、何とか取材も完了。日没まで時間があったので、上田交通にぶらりと立ち寄って軽く鉄チャンをしてから、帰り道に丸子町に保存されている上田交通ED251を見に行きました。


いつ行っても、中塩田の駅舎は良い雰囲気ですねエ。



丸子町にはとても綺麗な状態でED251が保存されていました。