Chapter.8「草を撒いて小物を作って」の巻


建物も総て完成して、ここからは楽しい味付け作業の開始です(^_-)。
 これの良し悪しによってイメージもガラッと変わってしまいますので、気が抜けません。
 変な例えですが、北海道の牧草風景だからと云って、ヨーロッパのメーカーが昔から作って売ってるような、芝生マットみたいなものをベターッと貼ってしまったら、誰が見ても「なに?これ?」になっちゃうでしょ(^O^)。
 また、この草のカラーリングによって季節も変わってくるので、非常に大事な段階ではあります。
 この記事の冒頭に書いたように、ボクはこのレイアウトの季節を「草ぼうぼうで手入れのあまり良くない状態ながら、チャンと使われている」夏にしたかったので、常にそれを頭に入れながら工作を進めてきました。
 はてさて、その雰囲気は出てるでしょうか?



11月15日

 

この2枚の写真は定点撮影なのですが、左の写真では、プラスターを撒いても路盤に敷いたコルクの部分に段差が出来てしまっているのが判ります。
 でも、そんな事は全く気にする必要なんかない事が右の写真で御理解頂けると思います。
 そう、草というのは道路と道床との境目をファジーにする効果もある訳で、或る意味便利なものでもあります\(^O^)/。
 それはともかく、木工ボンドを水で薄く溶いて、僅かに中性洗剤を加えたものを地面にスポイトで垂らし、そこに草となるウッドランドシーニック社のターフを撒いていきます。
 ターフには明暗の緑がありますので、まずは暗い目のターフを1回目に撒きます。但し、プラットホームの前や車庫の前あたりは油で湿っていて草も生えないでしょうから、そこには撒かないようにします。

 

これが2回目に明るい緑のターフを撒いたところです。当然ベターっとカバーするのではなく、微妙にニュアンスを付けながら撒いていきます。
 この時期、木工ボンドが完全に乾くのには一昼夜は必要ですから暫く放置して、いま製作中の「木曽のロータリーDL」の組立見本の製作に頭を切り替えます(^v^)。

11月16日

 

ふと思いついて、問寒別の有蓋貨車を物置にする事にしました。幸いにも上まわりのパーツは残っていましたので。ここいら辺からレイアウト作りも楽しくなってくるんですよネ(^^♪。
 組み立て自体はそのままにして、塗装でそれっぽく仕上げる事にしたのですが、ヤレた感じを強調する為に、屋根は木のハンマーで叩いて(補強材が入ってるリベットの部分は避けながら。でも、めったにこんな事はしないので、結構勇気が要りますが・・・)凹ませてみたりもしました(^^ゞ。
 定石通りにラッカーで黒く塗り、ハンブロールのサビ色でざっとウェザリング。それが完全に乾いたところで布にエナメルシンナーを浸して拭っていきます。
 かなり派手だった汚しも大人しくなり、仮にレイアウト上に置いてみたら、それなりに自己主張していたのでOKとしました(^O^)。
 廃車体はこの他にもホイットコムの台枠なんかも残り部品で作ってみました\(^O^)/。

11月17日

 

地面に撒いたターフが完全に乾いた事を見極めて、更に味付けをしていくのですが、今回はこんなものも使ってみました。
 プラモデル屋で見つけた草なのですが、ドイツのGreen Lineという会社が発売しているもの(プラモの戦車作りがこんな時に役立ちました(^_-)-☆)
 この製品は「立ってる草」が5〜20mmの大きさのベース(木工ボンドのような接着剤に植えられているのでとても薄い)に植わっているので、それを適当にちぎって地面に接着していけば良い優れモノ!
 1パックにこれだけ入って\1050ですが、これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれでしょう。色は明るい緑と枯れた感じの緑の2種類があるようです。

 

今回は夏草ですから明るい緑の方を使った訳ですが、1パックしか持ってないので、目立つ所を重点的に使ってみました(^-^;;。
 今まではKATO製の草をピンセットでチマチマと植えていたのですが、これでかなり省力化が出来た感じで満足!でもコスト的にはやっぱり高い買い物には違いありませんネ・・・。

 

有蓋貨車を所定の位置に枕木を置いて設置してやり、昨日同時に作っておいた自走客車のドアーも立て掛けたりしてみました(^_-)。
 走行中に軽トラックに側面衝突されてドアーが歪んでしまい、新しいドアーを泰和から取り寄せたのですが、泰和の営業マンもシッカリしていて、必要な1枚だけでなく1両分の2枚セットで売り込んできたので、車体に取り付けた後も庫内に1枚残ってる、な〜んていう想定です(^O^)。
 このドアーは泰和製自走客車のドアーの半田シロをカットして仕上げたものなのですが、車庫の外のはペンチで歪ませて事故に遭った状態を表現して強めにウェザリング(ペンチで歪ませた程度では塗装は剥げないので、あえてプライマーは塗らなかった方が良かったかな?)、中に立て掛けてあるのはピッカピッカの状態にして変化を楽しみました(^^♪。

 

かつてこの音冬線で使われていた想定のホイットコムは、台枠だけでは味気ないので、ラジエターグリルとエンジンも載せてサビサビ状態に仕上げてみました。
「もりこーさんはワークス仕上げだから何でも部品が使えてイイよな〜」なんて思わないでネ。ウチの製品に使われてるパーツは在庫がある限りは総て分売しているので、何か閃いたら在庫を問い合わせてみて下さい(^v^)。
 停留所とはいえ、駅名標ぐらいはあります。エコーモデル製のそれを使って白く塗り、ロットリングペンで「かみちゃろ上茶呂、茶呂、三線」と書き込んでからタミヤのウェザリングマスターで汚してやりました^\^)。こういうのは手書きの方が味が出ます(^_-)。

 

土台だけ接着しておいた枕木積やレール置き場も仕上げてやり、段々と雰囲気が盛り上がってきました(^_-)-☆。因みにこのレールだけはコード40のものを使っています(^^ゞ。
 あと、そのうち何かの時に使うだろうな、と思って買っておいたモデルスイモン製のガソリン計量器も昨日作っておいたので、バルサで組んだ櫓の上に置いて色味を加えてみました。
 とかく緑一色になってしまいがちなこのレイアウト上で、この朱色は結構目立ってアイキャッチになりそうです(^^♪。

このレイアウトを作り始めてから18日間。ここまで来れば、大方は出来上がったも同然で、残すは白樺を作ってやり植えるだけ(白樺なんて作った事がないので、かなり心配ですが)のところまで来ました(^_-)。
 この木を作るのに5日間と踏んで、一カ月弱掛かりっきりで出来あがる見通しが付きました。
 仕事もせずに(このレイアウト作りはモロに仕事ですが)レイアウト作りに一カ月費やしたということは、ボクの月給分の経費が掛かった訳で、う〜ん、やっぱりレイアウト作りというのは、お金が掛かるものですなあ(^^ゞ。