木曽のモーターカー改造コンテスト入賞作品

ユニーク賞

工藤芳夫さんの作品*M25ドラゴンワゴン



 



*AFV好きの方でしたらご存じの、古くはマックス、最近では(といっても七年前)のタミヤから出て
 いる戦車運搬車をモチーフに作リました。ところでこのMCW、実に妄想を拡げさせてくれるキット
 で改造ネタが次々に浮かんで困っています。とりあえずパーツ集めでも始めておく事にしますか…。








 

 


総評にも書かせて頂きましたが、ボクはこの手の世界に疎く、AFVとは何ぞやというところからつまづいてしまいます。作品に添付された「タミヤニュース」のコピーを見ると、M4シャーマン戦車を運ぶイラストが描かれていましたので、どうやら第二次世界大戦時代に、戦車を運ぶトレーラーが存在し、作品はそれをなぞらえてイメージしたもののようです。かように題材は難解ですが(少なくとも審査員のボクには)、こと工作力という点においては満点の出来栄えでした。「酒井製モーターカーW」を題材として、荷台に集材機の前半分をカットしたものを載せ、ヘビーデューティーな使用にも耐えられるように前後にはスノウプロウを装備。ヘッドライトは腰に移設し、もとの取付穴にはタイフォンを。「キャブフォワード用排気管マフラー」を垂直に立てたあたりは、模型ゴコロをくすぐる演出がなされています。室内色を塗ることが、いかに重要かという事も写真から御理解頂けるでしょう。

 


モーターカーに牽かれるトレーラーも決して手抜きはされていません。運材台車を履いた木片車の台枠を利用した上にレールを載せ(これも固定方法が凝っています)、ヒンジで動くスロープの部分にも緻密な工作がなされています。構想の段階で手間取ってしまい、実質の工作期間は1ヶ月足らずというのですから驚きです。ただ、ボクにはどうしても判らないのですが、車両を車両で運搬するという作業。道路で戦車を運ぶのは良しとしても、牽引して運ぶのではいけないのでしょうか?いっそのこと、ウインチカーとしてモーターカーだけだったら(しかも集材機の部分が回転できるようになっていたりして)、ボクも真似して作ってみたくなりました。



MC No.250



 



*『クルマ趣味』のヒトツ、エンブレム・チューンを木曽の酒井のMCにしてみました。実際の工作で
 は、市販のエッチングパーツ(1/43)を利用したグリルの加工より、ドアのプレスリブやハンドル
 等のディティールの追加の方がハードでした。しかしその苦労の"ディティール"もMCVではしっか
 り表現されていて、嬉しいやら悲しいやら…。